天気の子を公開初日に観たんですが、その物語の最後に至るにつれて僕の記憶の中からのっそり出てくる漫画がありました。それが松本剛の「甘い水」です。 「甘い水」は、父親の命令で家族を支えるために体を売らされる少女と、閉塞感のある田舎町で外に出る自由を夢想する少年の物語です。 この物語は、「しょうがない」と戦う物語でもあります。少女の心の中には諦めがあり、起こってしまったことを受け入れる「しょうがない」と、それがこの先も続いていくことを受け入れる「しょうがない」が存在します。体を売ることは嫌なことではあるけれど、それを、好きな男の子に知られてしまうこともとても嫌ではあるけれど、自分がその様々を「しょう…
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