「最後の『大丈夫だ』ってつぶやくシーンの背景は、雨であるべきだったと思う」 「いやほんとそれ、あそこはせめて豪雨の中で『それでも僕たちは大丈夫だ』って言うべきだったよね」 「陽菜ちゃんの晴れへの祈りが通じた~的な意味かもしらんけど、社会を狂わしといてそれはないよね」 「でもあれが晴れってところが『天気の子』って作品の本質な気がする」 「わかる」*1 *** 天に向かって銃を撃つ。 すると弾は一瞬だけ重力に反抗する。一瞬、落ちずに、天にのぼる。 その重力に逆らおうとする瞬間を描いたのが『天気の子』という物語なのかもしれない。 未熟さへの愛慕。それこそが『天気の子』という物語の特異さである。 通…
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